日時 2017 年9月22日(金)9時00分~14時30分
内容 宮城県石巻市雄勝町の産業と観光の振興を目的とした「雄勝のCM」づくりワークショップ
場所 石巻市立雄勝小学校(宮城県石巻市雄勝大浜字小滝浜2番地2)
対象 小学5年生~6年生(10名)
講師 三浦誠(株式会社ルドルフ)
「こども芸術の村」プロジェクトでは、2016年度より石巻市立雄勝小学校と連携し、地元の波板地区会や専門家の協力のもと、同小学校のこども達と共に仮想の会社「こども芸術カンパニー」を立ち上げ、ものづくりを軸とした地域活性化の取り組みをおこなってきました。
こども達と活動を続ける中で、「雄勝町の良さをもっと多くの人に知ってもらいたい。」、「雄勝町にもっと多くの人が来て欲しい。」といった声がたびたび聞かれるようになりました。そして、2016年2月に旧雄勝小学校で開催された「生活・総合発表会」では、当時のこども芸術カンパニー「OGATSU 7」から、CMづくりの提案がなされました。
2017年度、新雄勝小学校5~6年生10名による、こども芸術カンパニー「OGATSU X」が、その思いを受け継ぎ、雄勝町の産業と観光の振興を目的とした、「雄勝のCM」づくりをおこないます。
CMって何だろう?
「雄勝のCM」づくりのために招聘されたのは、株式会社ルドルフの三浦先生。宮城県仙台市を拠点に、CMやドキュメンタリー、地域おこしなどの映像制作を手掛ける監督さんです。当初、OGATSU Xメンバーは、監督=ディレクターズチェアに座り、メガホンを片手に怒鳴っている人、というような人物像を思い浮かべていたのですが、実際に三浦先生に会ってみて、すぐに考えが変わったようです。三浦先生は、テレビやインターネット等で目にするけれど、実はよく知らないCMというものが、そもそも何のために制作されるのか、どんな人達が何人くらい関わっているのか、制作するのにお金は幾らくらいかかるのかなど、OGATSU Xのいろいろな疑問に答えてくれました。
続いて、三浦先生が制作した様々なテーマの映像作品の上映です。食い入るように無言で見ていたOGATSU Xでしたが、上映が終わると、「雄勝のCMがあんな感じになった最高!」と何か手応えを感じたようです。三浦先生からは、「映像には、正解がない。自分たちなりの視点で、自分たちにしかできないCMをつくって欲しい。」と励ましの言葉がおくられました。
「雄勝のCM」宣伝会議
雄勝のCMづくりの第一歩は、OGATSU Xの活動の軌跡を振り返り、共有することから始まりました。机の上には、OGATSU Xの今までの活動の写真が大量に並べられています。その中から自分の好きな写真を選び、その理由を説明します。メンバー各自が、なんとなく感じていることを言語化し、その思いをCMにつなげていこうという目論見です。誰に対して何を伝えたいのか、CMを見た人にどうして欲しいのか、将来の雄勝がどうなって欲しいのか、と話し合いがどんどん深まっていきます。
「雄勝は良い所だ。」と全員が口をそろえて言うけれど、「良い」と思っている部分が人それぞれ違うことや、大勢の人に雄勝町に遊びに来てもらったり、移住してもらったりして欲しいけれど、自分自身が10年後も雄勝に住み続けているかどうかは分からないということなど、お互いの思いや価値観の違いも明らかになってきました。
最後に、話し合いの中で挙がった様々なキーワードが、「海」と「暮らし」の2つのテーマに集約され、それぞれを担当するメンバーが決められました。
Children’s Art Company OGATSU X: Ogatsu Commercial #1 (planning)
Date: 9:00–14:30, Friday, September 22, 2017
Contents: OGATSU X members met to plan the production of a commercial about Ogatsu.
Venue: Azakotakihama2-2, Ogatsucho Ohama, Ishinomaki-shi, Miyagi, 986-1302, Japan
Target: Elementary school fifth grade to sixth grade
Instructors: Makoto Miura(RUDOLF)
In the first installment of OGATSU X’s commercial project, the children invited Mr. Miura, a director of film production based in Sendai, Miyagi, to help them plan their commercial. First, Mr. Miura answered many questions from the OGATSU X members, such as what are some commercials they see every day but don’t know much about, what are the goals and costs related to commercial production, and who is involved in the production. He also advised them that “there is no correct answer in film. You should make your own commercial from your own perspective.”
The first step in making a commercial was for OGATSU X to reflect on the activities they had done so far. They took many pictures from their previous activities and arranged them on a table. They then chose pictures that had a strong impression, and shared their reason for their choices with the other group members. This plan allowed each member to verbalize their nebulous feelings and connect them to the commercial in some way. Their discussion gradually deepened regarding whom they wanted to convey a message to, what effect they wanted to have on those who saw the CM, and how they wanted to change Ogatsu in the future.
After the Great East Japan Earthquake in 2011, the population of Ogatsu declined by three-quarters. Most members of OGATSU X lived far inland and commuted a long way to school each day. The group members all say that Ogatsu is a good place, but each person has a different meaning for “good.” They all wish more people would visit Ogatsu or move there, but they are all unsure of whether they’ll be living in Ogatsu in ten years’ time. It is clear that their intentions and images of the future are different.
Through their various discussions, the group finally converged on the topics of “the sea” and “living” as the central ideas for their commercial about Ogatsu.